2021年にFacebook社がMeta社に社名を変更したこともあり、注目度が高まっているメタバース。ゲームなどのエンターテインメント分野だけでなく、SNSやビジネスとの連携により、新たな可能性を生み出すものとして期待されています。そんなメタバースは今後どのように発展していくのでしょうか。
この記事では、メタバースの簡単な概要から現在の利用状況や市場規模、今後の展望について解説します。
メタバースとは
メタバースとは、おもにインターネットに接続された仮想世界を指します。コンピュータにより構成された3D空間内にアクセスし、アバターなどを利用して現実世界に近い状態で活動できるものです。
仮想空間を構築するための技術として、GPU(画像描写の計算を専門に行う処理装置)の処理性能向上やインターネット通信の高速化・大容量化が実現に大きく貢献しています。その他にも、VR技術の向上やAIやIoTなどの普及もメタバースの発展に大きな影響を与えています。
あわせて、データの破壊や改ざんが困難だとされるブロックチェーン技術もメタバースと組み合わせて利用されることが多く、さまざまな技術の発展により、新しい世界の実現手段としてメタバースが注目されるようになりました。
メタバースの現在の活用状況
現在のメタバースはゲームを中心とするエンターテインメント分野でよく利用されています。VRを利用したゲーム空間で現実世界のように生活をしたり、メタバース上でライブを開催したりとさまざまな事例が報告されています。
また、ビジネス分野における活用も注目されており、ECと連携してメタバース上にマーケットを展開する事例や、バーチャルオフィスとして活用する事例もあり、ビジネスのプラットフォームとしての機能も期待されています。
メタバースの市場規模
メタバースの市場規模は、総務省が公表した資料によれば2021年時点で約389億ドル、2022年には約475億ドルに拡大するとみられています。現在、メタバース市場を牽引しているものとしては、ゲームにおける需要の増加やメディア・エンターテインメントの存在が挙げられます。
あるゲーム作品では、世界的ファッションブランドのAnna Suiがアバター用の服を提供したことで注目を集めました。また、Facebook社が社名を「Meta」に変更してメタバースに注力することを発表したように、さまざまな企業がメタバースへ参入してきています。
さらに、VR/ARなどの技術の発展、さまざまな業界におけるデジタル化の推進によって、ビジネス分野への発展も期待されており、今後もメタバース市場の規模は拡大すると考えられています。
参照元：「Web3次代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会」事務局資料（総務省）
メタバースは今後どうなる？
メタバースは今後ビジネスの分野でも発展し、私たちの生活を大きく変える可能性があります。現在ではバーチャルオフィスやバーチャルイベント、バーチャルショップといった取り組みが実施されており、今後も新しいメタバースの活用方法が増えていくことでしょう。
市場規模に関してはさまざまな予測があり、調査元によってばらつきがありますが、2030年を目処にいずれも大きく拡大することが予想されています。
例えば、先程の総務省が公表した資料によれば、2030年には約6,788億ドルと現在の約17倍に拡大することが予想されています。グローバルインフォメーション社の調査では、2027年に4,269億米ドルに到達すると予測。その他には、2030年までに10兆ドル規模にまで拡大すると予想されるものもあります。
10兆ドル規模にまで拡大する場合には、ポストインターネットの中心的な技術として位置づけられており、インターネットが普及したときと同様に私たちの生活を大きく変える可能性を秘めています。
参照元：「Web3次代に向けたメタバース等の利活用に関する研究会」事務局資料（総務省）
参照元：「メタバースの概要と展望 第2回：メタバース経済への期待と課題」（MRI）
参照元：「メタバースの市場規模、20278年に4,269億米ドル到達予測」（Dream News）
メタバースを御社のビジネスの視野に入れてみませんか？
現在はゲームを中心とするエンターテインメント分野での発展が注目されているメタバースですが、今後はビジネス分野における活用が期待されています。メタバースの市場規模は調査機関によってばらつきはあるものの、将来的には大きく拡大すると見られており、今後のビジネスになくてはならないものになる可能性があります。
メタバースはポストインターネットとしても注目されており、私たちの生活を大きく変える可能性も持つものです。この機会にメタバースについて理解を深め、ビジネスに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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