スマートフォンの機種変更などの際には、SIMカードを入れ替える必要があります。そのためにはSIMカードを取り出さなければなりませんが、具体的な方法についてご存知でしょうか。SIMカードは精密機器であるため、取り扱いには十分に注意しなければなりません。
この記事では、SIMカードの取り出し方・入れ替え手順を解説します。
SIMカードとは
SIMカードとは、スマートフォンなどに挿入する契約者情報を記録したICチップを搭載した小型のカードです。通信事業者のネットワークに接続する際には、SIMカードを通じて契約者情報をやり取りすることで接続できるようになっています。
SIMカードについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事も併せてご覧ください。
SIMカードとは？ 種類やそれぞれの特徴・違い・選び方など
SIMカードの取り出しに必要なツールと注意点
SIMカードを取り出す際には「SIMピン」と呼ばれるツールが必要になる場合がほとんどです。ここでは、SIMピンの役割と取り扱い・利用する際の注意点を見ていきましょう。
SIMピンの役割と取り扱い
SIMピンとは、SIMカードを取り付けるためのSIMトレイを端末から取り出すための専用のツールです。SIMトレイには小さな穴があり、その穴をSIMピンで押すことでSIMトレイが取り出せるようになります。SIMカードには重要な情報が記録されていることから、簡単には取り外せないようになっています。
SIMピンを使う際の注意点
SIMピンは細い針金のような形状をしており、力を入れすぎると折れる可能性があります。また、力を入れすぎるとSIMトレイ側の破損にも繋がるため注意しましょう。加えて、SIMピンを使ってSIMカードを取り出す際には、端末の電源をオフにすることが重要です。端末の電源がオンのままSIMカードを取り出すと、不具合が起こる原因になってしまう可能性があります。
SIMカードの取り出し・入れ替えの手順
SIMカードの取り出し・入れ替えの手順は、iPhoneとAndroidで異なる場合があります。ここでは、iPhone/AndroidでのSIMカードの取り出し・入れ替え手順を解説します。
iPhoneでの取り出し・入れ替え手順
iPhoneの場合、モデルや購入国によってはSIMカードではなく「eSIM」が搭載されているものがあります。eSIMは端末に埋め込まれたSIMのチップであり、取り出すことはできません。それ以外の場合は、次の手順で取り出し・入れ替えが可能です。
- iPhoneの電源をオフにする
- 端末の側面または底面のSIMトレイの穴にSIMピンを差し込む
- SIMトレイを取り出し、SIMカードを取り外す
- 新しいSIMカード、または新しい端末にSIMカードをセットする
- SIMトレイを端末に押し込む
- iPhoneの電源をオンにする
通信事業者を変更した際などには、SIMカードの入れ替えと併せて「APN設定」も必要になります。具体的な手順については、こちらの記事をご覧ください。
SIMカードの入れ替え方法は？ 注意点や機種変更について解説
Androidでの取り出し・入れ替え手順
Androidの場合も、eSIMを搭載したモデルが存在しており、その場合にはSIMカードの取り外し・入れ替えは行えません。また、Androidのモデルのなかには、SIMピンを必要としないものも存在します。SIMピンが必要な場合はiPhoneと同様の手順ですが、それ以外の場合は次の手順で取り外し・入れ替えを行ってください。
・SIMトレイがキャップで覆われている場合の手順
- Androidの電源をオフにする
- SIMトレイのキャップを外す
- SIMトレイを押し込む
- 飛び出したSIMトレイからSIMカードを取り出す
- SIMカードを入れ替え、反対の手順で戻す
- Androidの電源をオンにする
・背面に内蔵されている場合の手順
- Androidの電源をオフにする
- 背面のカバーを外す
- バッテリーを外す
- SIMカードを押し込む
- 飛び出したSIMカードを取り出す
- SIMカードを入れ替え、反対の手順で戻す
- Androidの電源をオンにする
こちらもiPhoneと同様にAPNの設定が必要になる場合があります。その場合はこちらの記事を参考に設定を進めてください。
SIMカードの入れ替え方法は？ 注意点や機種変更について解説
SIMピンがない場合の代用品と注意点
SIMピンを紛失したなど、手元にない場合は次のようなもので代用することが可能です。
- 安全ピン
- ペーパークリップ
- 画鋲
など
SIMトレイの小さな穴に差し込めるものであれば、代用品になります。ただし、折れやすいものを使うとSIMトレイの穴を塞ぐ可能性があるため、できるだけ丈夫なものを利用しましょう。また、先の尖ったものを利用する際には、怪我にも注意する必要があります。
近年販売されている多くのスマートフォンでは、SIMカードを取り出すためにSIMピンを使用します。もしも、SIMピンを紛失してしまった場合には、ペーパークリップなどで代用することも可能ですが、専用品ではないため取り扱いには注意が必要です。また、端末のモデルによってはeSIM搭載機種などのSIMピンを必要としないものもあるため、SIMカードを取り出す際には事前に確認しておきましょう。
